1996年、ベルリンにて
- hiroyuki yamada

- 2023年5月18日
- 読了時間: 2分

1996年初春、22歳。未だに大阪より西へ行ったことのない僕なのに、初めての海外はドイツだった。札幌在住時、高校時代の友人達との盛大な送別会、当時付き合っていた彼女や数人の友人達と涙なみだの千歳空港。連日の寝不足と二日酔いに加えて泣き疲れたのか、搭乗間も無く深い眠りに。ふっと目を覚まし窓の外を見ると、眼下にはどこまでも広大なツンドラ地帯、本当に「外国」に行くんだと感じたことを強烈に覚えているが、すでに郷愁にかられそうだったのですぐにまた眠った。そんなロンリーボーイ、渡独してからの生活、人間関係に馴染めず、まだ友人もできずにひとり寂しく23歳を迎えた。写真を始めてからよく人から「やっぱり写真留学だったんですか」だなんて聞かれるが、全くそんなものではなかった。格好をつけるわけではないが、その「写真」を本気で始めるキッカケが欲しかっただけ、だったのかもしれない、と。写真好きだった父親の友人からもらった50mmレンズが着いた(露出もわかっていなかったのに)露出計の壊れたカメラだけを持って、夏休みに憧れのベルリン、ハンブルグと電車で周った。当然、在独時代のDPEに出したネガ達には写っていないものばかりだったが「写真」は簡単に写る、撮れるものではないと、スマホやSNSが普及した現在でもどこか、そう、思っている。
「Rhein Gold」より






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