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2009年、小清水町にて

  • 執筆者の写真: hiroyuki yamada
    hiroyuki yamada
  • 2022年8月6日
  • 読了時間: 2分

更新日:2022年12月15日



オホーツクの寒風が肌に突き刺さるような2月の濤沸湖。もはや鼻水が出ていてもわからない、寒いとか冷たいだなんて感じなくなる麻痺した感覚、だけどこれが北海道の冬なんだ、嫌いじゃない。2005年7月30日のgalleryロマンス開設から始まった連続写真展、残雪シリーズ最終回、28回目の展示作品制作の為の日帰り撮影を強行した際の1枚。当時住んでいた旭川からの往復長時間の冬道、帰り道を考えると陽の短い日中撮影は時間が限られてしまう。けれど旭川に戻る前に幼少時から馴染みのあるこの湖には立ち寄りたかった。ずっと変わらない風景、乾いて透き通った光、その中で佇んでいた白鳥達と湖面の氷と水、ハイライトとディープシャドー、ある意味、残雪シリーズの象徴的な写真となったように感じている。


7月30日から始まった第38回写真の町東川賞受賞作家作品展。コロナがまた広がりつつあるのが気になりますが、会期中にはなんとか時間を作って観に伺いたい。


今年は7月30日から始まったからなのか、今年の国内作家賞の鷹野さんがgalleryロマンス1周年の特別展「ニューロマンス」の際に大勢で来廊された中におられたからなのか、ふと僕が東川賞を頂いた2007年のことを思い出した。受賞連絡を頂いたとき残雪シリーズは17回目の準備中。次回展示のための暗室プリントを行なっていたが風邪を拗らせてしまっていて、寒気が止まらず作業着のまま布団に包まっていた時のことだった。連続展を始めた当初から何故か20回までは毎月展示を目標としていたのだが、この時はさすがに布団の中で震えながら延期を考え始めていた。しかし、電話を頂いた途端に「ここで負けられない」とでも思ったのか、奮起して布団から抜け出して朝方にはどうにかプリントを完了、次の日にドライマウントやスポッティングも無事に終えることができて展示も会期通りに開催した。あくまでも自分の中、個人的な気持ちの部分だが、同年5月に20回目を終えられたことは7月から始まった東川賞受賞作家作品展に胸を張って挑めた気概のひとつだったことには間違いない。ただ、受賞作のひとつ「残雪」シリーズは当時は未完のままであり、この白鳥の写真もまだ生まれていなかった。なんだかそれが僕らしいといえばそうなのかもしれないが…そんな制作途中だった「残雪」、そして「ロマンス」、旭川の雑居ビルに開設した「galleryロマンス」の活動もきっと観てくださった受賞だったのだと、今でも思っている。


今年の受賞者の皆様、おめでとうございました。

そして、38回目の東川賞、東川町の皆様、おめでとうございました。


「残雪」シリーズより


 
 
 

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